Creator's Talk特別編① ”Mr. & Mrs. Abe”が”梅(プラナスミューメ)”を通して目指す未来
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この連載は、Creator's Talkと題してクリエイターの制作意図や込めた思いを紹介していくコーナーです。
全二回の特別編として、ブランドの目指す未来について、詳しく解説してもらいました。
今回はブランドの核となるアイコンである「梅(プラナスミューメ)」にフォーカスしていきます。
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ー梅の込めた思いについては、これまで(※)伺いましたが、この梅というアイコンを通して、どのようなブランドにしていきたいと考えていますか?
それについて説明するには、まずMr. & Mrs. Abeが目指すアイコンジュエリーというものを明確にしておかなければなりません。
※Creator's Talk "故郷の梅とジュエリーへの思い"
ーたしか、「その人の人生そのものに寄り添っていけるようなもの」とおっしゃっていましたね。
そうです。
まず前提として、ジュエリーの造形では、ダイヤモンドやエメラルドといった宝石を美しく引き立てることをメインにしたものと、デザインとして何かを表現したものの大きく二つの考え方があると思います。
もちろんこれは大まかな方向性であって、両方を高度に表現している逸品もありますね。
そしてジュエリーというのは、単なるアクセサリーにはないいくつかの要素がジュエリーの価値を形成していると思います。
ーそれは何でしょうか。
高品質な素材、希少な宝石、洗練されたデザイン、それを実現する職人の技術などありますが、それらに並んで重視しているのが、ジュエリーに込められた意味性です。
特にデザインとして何かを表現しようとしている場合、その要素は特に重要です。
ーそうした意味性を持つものが、アイコンジュエリーであるということですね。
はい、単に何かのモチーフをかたどっているだけではアイコンジュエリーとは言えないと考えています。どんなことを表現したいかが重要です。
また、使用するモチーフについても、欧米由来のモチーフがほとんどで、日本人ひいては東アジアの文化圏で生まれたものをアイコンジュエリーとしているものとなると、ほとんどないというのが現状です。
せっかくのアイコンジュエリーですから、本当に自分の価値観を重ね合わせられるものがよいですよね。
そうしたときに、自分の文化に根差したものがないことを残念に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ーたしかに言われてみるとそうですね。そして梅というのはまさに日本的なモチーフの一つですよね。最初の質問に戻りますが、梅を通してどのようなブランドにしていきたいとお考えなのでしょうか。
一言でいうと、「梅の文化史」の次の1ページになるようなブランドにすることです。
梅は古くから日本人に親しまれてきましたが、それがゆえに今では多少古臭いイメージになってしまっているように思います。
これだけの文化的な歴史や意味性を持つアイコンであるにも関わらず、「和風」みたいなものを表現するときにしか使われていないアイコンとなっているのはもったいないことです。
梅が持つ意味性や象徴性を大切にしつつ、現代的/未来的なデザインや社会イメージにアップデートしていく。そうして、現代的な梅のイメージ=Mr. & Mrs. Abeだなと思ってもらえるようにしていきたいと考えています。
ーすごく概念的な理想ですね。そうしたことを目指すうえで重要なことは何かありますか?
たくさんのクリエイターが、私たちと一緒に梅を現代的に解釈して表現していくことだと思います。
”Mr. & Mrs. Abe Arts & Culture Prize”と題したコンテストを実施していますが、これもその一つです。またいずれアーティストとのコラボレーションもやっていきたいですね。
こうして多面的に梅というアイコンを再解釈していくことで、次第に社会的なイメージも変わっていきます。ジュエリーは一つの表現手法であり、一つの手法だけでは限界もあるのです。
そして、もっとも重要なのはブランドのお客様のみなさんです。私たちは表現し、表現者をサポートしてきますが、そのためにはサポートしてくれる存在が必要なのです。
ジュエリーを手に取ってくださるみなさまは、私たちのお客様であると同時にサポーターでもあり、この活動のなかで本当に最重要な存在なのです。
ージュエリーを買い、支えてくださるみなさまあってのブランドということですね。これからの活動も応援しています!今回もありがとうございました。
Article List:
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